インフルエンザワクチン接種Q&A
Q.1 インフルエンザワクチン接種の間隔はどのくらいあけるのか?
A.1 1回目の接種が終わったら、3~4週間あけて、2回目を接種します。
Q.2 ワクチン接種は1回じゃだめですか?
A.2 13歳未満の方は2回接種です。1回接種後よりも2回接種後の方がより高い抗体価の上昇が得られる(ブースター効果)ことから、日本ではインフルエンザワクチンの接種量及び接種回数は次のとおりとなっています。なお、1回目の接種時に12歳で2回目の接種時に13歳になっていた場合でも、12歳として考えて2回目の接種を行っていただいて差し支えありません。
(1)6カ月以上3歳未満の方 1回 0.25mL 2回接種
(2)3歳以上13歳未満の方 1回 0.5mL 2回接種
Q.3 13歳以上ですが、2回ワクチン接種を行いたいのですが?
A.3 13歳以上の方は、1回接種を原則としています(注1)。ワクチンの添付文書には「13歳以上のものは1回または2回注射」と記載されていますが、健康な成人の方や基礎疾患(慢性疾患)のある方を対象に行われた研究から、インフルエンザワクチン0.5mLの1回接種で、2回接種と同等の抗体価の上昇が得られるとの報告があります。ただし、医学的な理由により(注1)、医師が2回接種を必要と判断した場合は、その限りではありません。
(注1)13歳以上の基礎疾患(慢性疾患)のある方で、著しく免疫が抑制されている状態にあると考えられる方等は、医師の判断で2回接種となる場合があります。
ちなみに諸外国の状況について、世界保健機関(WHO)においては、ワクチン(不活化ワクチンに限る。)の用法において、9歳以上の小児及び健康成人に対しては「1回注射」が適切である旨、見解を示しています。また、米国予防接種諮問委員会(US-ACIP)も、9歳以上(「月齢6ヶ月から8歳の小児」以外)の者は「1回注射」とする旨を示しています。
Q.4 昨年ワクチンの接種を受けましたが今年も受けた方がよいでしょうか?
A.4 インフルエンザワクチンは、そのシーズンに流行することが予測されると判断されたウイルスを用いて製造されています。このため、昨年インフルエンザワクチンの接種を受けた方であっても、今年のインフルエンザワクチンの接種を検討して頂く方が良い、と考えられます。
Q.5 料金はいくらでしょうか?
A.5 それぞれの自治体から、1歳~中学生の方は問診票が送付されていることと思います。自治体から送られてきた問診票をお持ちの方は、1回の接種の自己負担金が¥1,300円~¥3,500円となっています。問診票のない方は¥4,500円となります。詳細をお知りになりたい方は当院会計担当にお問い合わせください。問診票が送られてこないなどの件に関しましては、お住まいの各自治体にお問い合わせください。
Q.6 乳幼児におけるインフルエンザワクチンの有効性について教えて下さい。
A.6 現在国内で用いられている不活化インフルエンザワクチンは、感染を完全に阻止する効果はありませんが、インフルエンザの発病を一定程度予防することや、発病後の重症化や死亡を予防することに関しては、一定の効果があるとされています。
乳幼児のインフエルエンザワクチンの有効性に関しては、報告によって多少幅がありますが、概ね20~60%の発病防止効果があったと報告されています。また、乳幼児の重症化予防に関する有効性を示唆する報告も散見されます。しかし、乳幼児をインフルエンザウイルスの感染から守るためには、ワクチン接種に加え、御家族や周囲の大人たちが手洗いや咳エチケットを徹底することや、流行時期は人が多く集まる場所に行かないようにすることなどで、乳幼児がインフルエンザウイルスへ曝露される機会を出来るだけ減らす工夫も大切です。
Q.7 インフルエンザワクチンの接種はいつ頃受けるのがよいですか?また持続効果はどのくらいですか?
A.7 日本では、インフルエンザは例年12月~4月頃に流行し、例年1月末~3月上旬に流行のピークを迎えますので、12月中旬までにワクチン接種を終えることが望ましいと考えられます。
ワクチン接種を受けてからインフルエンザに対する抵抗力がつくまでに2週間程度かかり、その効果が十分に持続する期間は約5か月間とされています。