腎臓内科

腎臓専門外来の紹介

 茨城県、とりわけ鹿行地区では腎臓専門医が少ないですが、当院では腎臓専門医が筑波大学より派遣され、平成27年度より入院・外来診療を実施してきました。腎臓は、体内に存在する老廃物や余分な水分・塩分をほどよく体外に排泄するため、血液から尿をつくる臓器です。老廃物の排泄の不足は、腎機能(血清クレアチニン、eGFR:推定糸球体濾過率)の異常、塩分の排泄の不足は、浮腫(むくみ)となって現れますが、腎臓病の多くは、無症候性(症状なし)で発症して腎不全に至ります。従って、腎臓病を早期発見する健診・検尿、発見後の適切な介入、病診連携や病院間連携を駆使して、地域の腎臓病の予後改善に努めます。

腎臓内科専門外来では・・・

1)    糸球体腎炎・ネフローゼの診断治療

 

 腎臓を顕微鏡で見ると、細い血管が鞠(まり)のように丸まった構造を持つことで正常な働きをします。この構造を、糸球体を言います。腎臓は余分な塩分や水分を排泄する一方で、ヒトのからだに必要な蛋白や赤血球を排泄しない機構が備わっています。

検尿は、この糸球体の異常を検出する方法で、鋭敏かつ安価のため健診で汎用されています。尿蛋白および尿潜血は、本来排泄するべきでない、蛋白と赤血球が検出されてしまうことで、腎臓疾患の早い段階で出現します。

検尿異常で発症する代表的な疾患である「糸球体腎炎」や「ネフローゼ」は、血圧異常や浮腫を生じ、腎機能を生じて透析を必要とする腎不全に至ることもある疾患です。これらを適切に診断し、治療を施して腎臓の機能を守るようにします。

 

2)    生活習慣病などによる慢性腎臓病の管理

 腎臓の機能障害や検尿異常は、糸球体腎炎やネフローゼのみならず、高血圧・肥満・糖尿病といった生活習慣病(いわゆるメタボリック症候群)でも生じます。その多くは、腎臓専門医の診療を必要としないものですが、検尿異常が強い場合(腎不全に至るリスクが検尿異常なしに比べ数倍高い)、塩分制限などの食事指導の効果がでない場合(蓄尿検査などで客観的に摂取成分を解析します)などは腎臓内科での診療が推奨されます。

 また、病診連携として、半年から1年に一度程度、かかりつけ医による処方や診察に加えて当院腎臓内科での状態把握と栄養指導などを行う(いわゆる併診)もお受けいたします。

 

3)    末期腎不全に対する腎代替療法を含めたマネージメント

腎疾患が進行した場合にも、当院では一貫して腎不全の状態にあわせた診療を行います。貧血・電解質異常・骨ミネラル代謝異常・心血管病など、腎不全には多くの合併症が生じますが、薬物療法・非薬物療法に伴い、患者様の生活の質を極力落とすことなく、マネージメントしていきます。腎代替療法(いわゆる透析療法や腎移植)に関しては、多くの方が血液透析を選択されますが、それ以外は適切な施設へ責任を持って診療を引き継ぎます。

神栖市内やその近郊に在住される方の血液透析導入に関しては、計画的に当院で行い、当院あるいは近隣の透析施設へ御紹介した上で、維持透析治療をお受けいただけます。

 

常勤専門医1名のため、術後管理を必要とする腎生検、内シャント手術や血管内治療が必要な場合には、近隣あるいは患者様の居住地に合わせてご紹介しています(病院間連携)。また、糸球体腎炎やネフローゼの診断・治療に力を入れる筑波大学附属病院や東京医大茨城医療センターの腎臓内科との連携の上、当院での入院治療を行っています。

 

担当医師

診療日

午前

午後

永井(初診・再診)

永井(指定患者)

-

大学医師*(初診・再診)

森戸(初診・再診)

腎疾患担当看護師指導

/永井(指定患者)

*筑波大学からの派遣医師が輪番で担当します

スタッフ紹介

 1)    永井 恵 

神栖済生会病院内科医長

筑波大学神栖地域医療教育センター・医学医療系講師

博士(医学)、日本内科学会認定内科医/指導医、日本透析医学会透析専門医、 日本腎臓学会腎臓専門医/指導医、臨床研修指導医


2)    森戸 直記 (非常勤)

筑波大学医学医療系腎臓内科学・講師

博士(医学)、日本内科学会認定医/指導医/専門医、日本腎臓学会専門医、日本透析専門医

当院で診療可能な疾患

症状:浮腫(むくみ)、尿量が多い・少ない、血圧が高い、尿が赤い、尿が泡立つ

検査異常:血清Cre値低下、尿検査の異常(尿蛋白、尿潜血)、電解質異常

その他、透析療法の必要があると言われたとき。

 

対象疾患:糸球体腎炎、ネフローゼ症候群、慢性腎臓病、慢性腎不全、急性腎障害、血尿症候群(高齢の方は、泌尿器科受診を先にお願いすることがあります)、多発性嚢胞腎、尿細管性腎炎/腎症、透析患者の合併症(ブラッドアクセス/シャントのトラブルは現在、お受けしていません)