院長挨拶

神栖済生会病院院長
高﨑 秀明


神栖済生会病院は、2005年3月に旧波崎町(現 神栖市波崎)にあった波崎済生病院から新築、移転して開院しました。療養病床39床を含む179床の許可病床ですが、医師、看護師不足により、急性期病床93床で運営しています。

明治44年(1911年)、明治天皇が「生活苦で医療を受けることができずに困っている人たちを施薬救療(無償で治療すること)によって救おう」と「済生勅語」を発し、お手元金150万円を下賜され、恩賜財団済生会が創立されました。現在、全国95の病院・診療所と、300余りの福祉施設等を運営し、54,000人が働く、日本最大の社会福祉法人です。2011年に100周年を迎え、天皇皇后両陛下ご臨席のもと、記念式典を挙行しました。第6代総裁に秋篠宮殿下を推戴しています。神栖済生会病院はその中の小さな病院の一つです。経済的困窮者に対する無料低額診療、社会的弱者に対する支援事業は済生会の使命として行われています。

茨城県南部の鹿行医療圏は、医療過疎地域です。2012年の人口10万人あたりの医師数は全国平均237.8人に対し、茨城県は175.7人と全国ワースト2位、その中で鹿行医療圏は88.6人と茨城県内で最下位、全国平均の37%しかいません。全国に344ある二次医療圏の中でもワースト3に入ります。近隣では、銚子市立病院の閉院や、鹿島労災病院の医師引き揚げなど医師不足からさまざまな問題が起こり、救急医療も大きな問題となっています。

当院では、県、神栖市と協力し、医師確保の努力をするとともに、限られた医療資源を有効に活用して地域医療を守る取り組みを行っています。2011年より順天堂大学小児科より医師を派遣していただき、現在常勤小児科医6名の体制で、地域小児医療の中心となっています。また、2016年1月より筑波大学と神栖地域医療教育センター設置の協定を結び、継続的な医師確保を目指しています。

2015年9月より神栖市、鹿嶋市、潮来市の3市と鹿島、水郷医師会より委託され、鹿行南部地域休日夜間初期救急センターを設置し、日曜日の午後7時から10時まで、医師会の先生が軽症の患者さんの診察に当たっています。そのほか神栖市の委託事業として、病児病後児保育、地域包括支援センターの運営を行っています。

これからも地域の皆様の健康を守るため、医師確保と病院機能の拡充に努めて参りますのでよろしくお願いいたします。